第二十三番 茂岳山 増福寺

[宗派]天台宗

  聖観世音菩薩(御丈 三尺) 

[所在]川崎市高津区末長775

     044-866-7548 

[最寄]JR南武線 武蔵溝ノ口駅

    東急田園都市線 溝の口駅

      バス 冨士見台 下車

由緒

聖観世音菩薩 境内 観音堂(南向 四間四方)に安置 御丈三尺 伝聖徳太子御作。

増福寺開山、開基は詳らかでないが、観音堂については、増福寺延命地蔵尊縁起の中に

武州橘樹郡末長村に安置奉る所の、地蔵尊おおけなくも弘法大師一刀三礼の御作也、其昔いかなる故にや当院にいらせ給うとも知るもの無し、然るに増福寺いにしえ天災によって焼失したり、本堂に右の地蔵尊、聖徳太子の御作聖観世音御安座あり、右火災の砌、近隣のものはせ集り火を消さんとあせれどももはや大火と成、烟々として空は紅のごとくに成、中々消す事あたわず唯隣家の類焼を防ぎ、火鎮まりて後に寺門等も見めぐりけるに、ふしぎなる哉、観世音は寺の東の山中に立て給うに誰守り奉りしやと人々尋ね共是を知るものなし。 依而みなみなきいの思ひをなし、ひけし給いし其場所へ御堂を建立して今次御安座也。

とあり、現在の観音堂の縁起と思惟される。なお当山は、大東亜戦争の中、昭和20年(1945415日の空襲により被爆本堂始め境内建物全焼するも猛火の中観音堂は不思議と難をのがれて全きを得昔のまま尊像を安置し奉る。

御詠歌

もらさじと ふくじゅのうみの はかりなく

 まだすゑながき ちかひなりけり

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