第十七番 宝林山 泉澤寺

[宗派]浄土宗

  正観世音菩薩(御丈 二尺一寸) 

[所在]川崎市中原区上小田中7-20-5

     044-722-2016 

[最寄]JR南武線・東急東横線 武蔵小杉駅

由緒

当寺は浄土宗に属し、宝林山運光院と号す。

延徳3年(1491)武蔵国世田谷領主・吉良頼高の菩提寺として、武蔵国多摩郡烏山(東京都世田谷区)に創建されたが、その後、災禍により焼失し、天文18年(1549)吉良家七代の領主・頼康が現在地に吉良家の菩提寺として移転再建した。当寺所蔵の再建に関する頼康直筆の古文書は、中世に於ける貴重な史料として川崎市の重要歴史記念物に指定されており、その中には頼康が泉澤寺再興と共に門前市を開設したことに関するものもあって有名である。この門前市は広く近郷に周知されて隆盛を極め、以後、明治時代まで継承されてきた。

次いで江戸時代には徳川幕府歴代将軍より御朱印領二十石を下附され、幕府の厚い保護尊崇のもとに御朱印寺としての寺勢を誇っていた。

開創以来五百年、35世の法灯を伝えて現在に至っており、近在には旧末寺10ヶ寺がある。

第十七番札所、正観世音菩薩は境内左わきの観音堂に安置されている。

御詠歌

つくりなす つみをばなにと せんたくじ

 こころのみづに あらひきよめよ

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